■写真家ドアノー/音楽/パリ

■監修:クレモンティーヌ・ドルディル
■Bunkamura・ザミュージアム,2021.2.5-3.31
■ドアノーと言えば写真美術館の壁に貼ってある「パリ市庁舎前のキス」を思い出す。 今回は彼自身の言葉「耳から写真の道へ・・」に沿う音楽に絞った写真展のようだ。
戦後パリ市民は先ずは音楽で潤ったことが作品から見え聴こえてくる。 知らない演奏家が多いが活き活きした下町の生活が甦る。 久しぶりにパリ肌の暖かさに浸れた。
人物写真は被写体にどれだけ近づけるか? ドアノーには良い仲介者がいたようだ。 作家ロベール・ジロー、詩人ジャック・プレヴェール、ピエール・ベッツ(?)、俳優モーリス・パケなどなど。 「写真を撮るために狩りはしない」「ひたすら待ち伏せをするだけ」。 「釣り人」であるドアノーなら尚更彼らが必要だ。
1960年以降になると目がどこに向いているのか分からなくなる。 やはり50年代までが彼の時代かもしれない。 音楽以外は物足りなかった。 でもF・トリュフォーのデカ版があったのは嬉しい。 コロナが終わったらどこに行きたいかって? もちろんパリだ!
■水津達大展,風景の行方
■水が緑になり・・、もう初夏の気分だ。