■1894Visions ルドン、ロートレック展

■三菱一号館美術館,2020.10.24-2021.1.17
■「ルドン、ロートレック展」のつもりで行ったが予想が外れました。 両者の作品は多いが他の作家も負けていない。 1894年頃のパリ美術界動向を扱った展示会のようです。
解説に総合主義の語句が目に付きますね。 そして画家たちが御飯にかけるフリカケのように次々出てくる。 混乱しました。 でも2章はルドン3章ロートレックでまとめています。 しかし4章はタヒチそして5章は東洋・・!?
1894年を調べたら日清戦争が勃発している。 H・G・ウェルズの「タイム・マシン」「透明人間」が出版され全米オープン・ゴルフも初めて開催された。 チラシに三菱一号館竣工とあるが三菱銀行と住友銀行が設立されている。 それよりもディルタイからフロイトの心理学台頭の年と言ってよい。 ここに岐阜県美術館が誇るルドンの登場になったのでしょう。 納得しました。
終章「近代ー彼方の白光」のルドンの部屋は気に入りました。 2章のモノクロから離れてルドンの色でまとめています。 「小舟」(1904年)を除きすべて岐阜美術館所蔵ですね。 年の瀬に19世紀末へちょっと旅行してきた気分です。 
*館サイト、https://mimt.jp/visions/