■鈴木其一、琳派の真打KIITSU登場

■サントリ美術館,2016.9.10-10.30
■其一の紹介本には「夏秋渓流図屏風」(後期展示)が必ず載りますが漫画の背景のようにいつも見えてしまう。 主人公が登場する直前の気配が漂っています。 つまり何かが不足している。 しかし「水辺家鴨図屏風」や「三十六歌仙・檜図屏風」は鳥や人が集まった面白さがあります。 生物の基本を捕らえている。 彼の試行錯誤の様子が伝わってきます。 後半の「朝顔図屏風」は悪くないのですが再びの不足感に悩まされます。 展示室終わりの「富士千鳥・・」などは鳥の飛ぶ姿が生き生きしていません。 形の優先でしょうか。 反して人物画は心を通わせることができます。 今回は風景の中でも遠景画と人物画が特に気に入りました。
*館サイト、http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2016_4/index.html