■宇宙と芸術展

■森美術館,2016.7.30-2017.1.9
■会場に入るといきなり曼荼羅である。 次第にエントロピーが増大していく。 作家や作品に統一感が無い為だ。 チームラボの「追われるカラス・・」も新鮮味が無い。 竹取物語の時代ならともかく芸術と宇宙が乖離しているのではないか? その宇宙も火星緑化計画や宇宙エレベータ、月面住居や宇宙服など目新しさが無い。 宇宙船内の実験映像をみていても何が目的なのか直ちに理解できない。 美術館と科学博物館の板挟みに悩んでいるようだ。
出口近くに7作品全60分の映像作品があったので上演まで待っていたが、最初の作品「FACING THE UNKNOWN」が始まると数分で9割の観客が席を立ってしまった(夕刻時間で観客は若者が多い)。 ブラックホールの話だが子供向けで面白くないからだろう。 会場入口は曼荼羅を並べているのに出口ではこのような映画から始めている。 上映順序をもっと考えてもよい。 夏休み企画だからしょうがないと言えばそれまでだが、観客の年齢や興味・行動などが考慮されていない展示にみえた。 
*館サイト、http://www.mori.art.museum/contents/universe_art/