■ミース・ファン・デル・ローエ

■監督:ジョセフ・ヒレル
■ミースの鉄骨とガラスのビルはやはり美しい。 材料間の比率や面積、形や色など隅々まで熟慮されているからです。 洗練されていて職人気質の美学がみえます。 
付近の住民にとってガソリンスタンドは存在感をなくす方がよい。 そのため利用する人に最低限の目立つ方法を取ります。 広告塔を地面近くに設置し、屋根を低くして暗色にします。 引算建築技法の一つですね。
当時のシーグラム・ビルは画期的な建物だったのでしょう。 このビルは周囲に開かれているのが特長です。 これはガラスの開放性にもよるがミースの考え抜いた関係性の美学の成果だとおもいます。
でもミースのような建物ばかりだと都市の猥雑さがなくなり面白くないでしょうね。 「2001年宇宙の旅」のモノリスに囲まれてしまった船長デビット・ボーマンの心境に近づいてしまいます。 2004年作品。