■蔡國強展、帰去来

■横浜美術館、2015.7.11-10.18
http://yokohama.art.museum/special/2015/caiguoqiang/
■火薬を使うと偶然性以上のものが迫ってくる。 必然から生まれたのではなく、すべてを御破算にしてやってくるようだ。 「人生四季・春」の花札の新鮮さもそこから来ている。 纏わりついた意味を無色にしてくれる。 火薬はグローバルとは何かを問うた時の一つの答えだろう。 一瞬で垣根を取り払うからである。 ところで彼を知ったのは火薬ではなく縫いぐるみだ。 でも「壁撞き」のこれだけの数の狼は初めてである。 ビデオ「巻戻」では彼が生まれた1960年頃の泉州の1枚の写真が印象に残る。 遠くの塔や家並みだけの写真だが中国のその時代を想像できた。 この風景が彼の心にしまってある宝物にみえた。
大型作品8点とビデオ5点は蒸し暑さを感じさせない。 夏に相応しい展示である。 蔡國強もモヒカン刈りで涼しそうだった。 コレクション展2015年第2期として下記3展も開催中。
■戦後70年記念特別展示、戦争と美術
■岡倉天心と日本美術院の作家たち
■ポール・ジャクレーと新版画
http://yokohama.art.museum/exhibition/index/20150711-455.html