■レーピン展

■BUNKAMURA.ザミュージアム,2012.8.4-10.8
■習作だが「コサック」が新鮮で一番気に入った。 トルストイは「コサック」や「船曵き」より「夕べの宴」が良いと言っているがこれは非暴力主義者としての感想だろう。 「思いがけなく」や「皇女ソフィア」もより演劇的である。 演劇的が時代を呼び込む。
これらは革命から戦争そしてソビエト崩壊迄の20世紀ロシアの起源に戻って出会ったような作品である。 映画スターウォーズの全作品の後に「新たなる希望」を再び観た時のようなロシア、ソビエト、そして再びロシアの時間的円環で結ばれる感動がある。
しかしこのような絵はすぐに凍りついてしまう。 もはやギリシアやローマ時代と同じだ。 一年もすれば見たことも忘れてしまうだろう。 だから多くの人がレーピンの名前など知らないのはあたりまえである。
トレチャコフ美術館はモスクワに行くたびに立ち寄ったがいつも閉館していた、、昔のことだが。 今のモスクワは興味が失せたから行く気がしない。 でもトレチャコフ美術館は一度入ってみたいものだ。
*館サイト、http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_repin/index.html