■石子順造的世界-美術発・漫画経由・キッチュ行-

■府中市立美術館,2011.12.10-12.2.26
■彼の仲間というか同志の作品が展示されています。 赤瀬川原平が展示会タイトルを書いていますから顔ぶれが想像できます。 池田龍雄、中村宏、横尾忠則、中西夏之、高松次郎・・。 白土三平、水木しげる、林静一・・。 つげ義春の「ねじ式」全原画が展示されていたので久しぶりにジックリと再読しました。 昔のマッチ箱を並べて見ると日常生活の美が表現されていて納得します。 銭湯の富士山のペンキ絵も生活の中の壮大な風景ですね。 「毒にも薬にもならないものが価値や意味を持つわけがない」。 「絵をみるという約束事から解放したい」。 過激な言葉が次々登場しますが、美術→漫画→キッチュへと感心が移動したのは美術も漫画も体制に組み込まれていってしまったからでしょうか? 評論家の展示会でしたが現代との繋がりがよく見えませんでした。 既に50年経つのですから総括の章があってもよかったはずです。 どちらにしろ絵を前にしての約束事から解放しようとするパワーは沢山貰って来ました。 
*館サイト、https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/ishiko.html