■三代山田常山ー人間国宝、その陶芸と心ー

■出光美術館,2012.1.17-2.19
■急須はどの家にもあるから親しみが湧く。 展示の急須はしかしどれも小さい。 材料が紫泥でできているのはミルクチョコレート、烏泥はブラックチョコレートで出来ているようにみえる。 だから茶を入れた後、急須も茶碗も食べてしまいたいようだ。
朱泥の急須は竹の取っ手が似合う。 蓋と本体が別材料の蓋黒は現代的だ。 注ぎ口・把手の付け根が指で押した後の急須は面白い。 南瓜型はずんぐりしていて暖かみがある。 常滑自然釉の鎌倉形は武士のようだ。
ところで初代、二代の作品はひとつも出品されていない。 三代と比較をしたかった。 急須で人間国宝になれるとは茶の文化もたいしたものだ。
*館サイト、 http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/past/