■いきるちから

■府中市美術館,2010.12.2-2011.3.6
■木下晋、菱山裕子、大巻伸嗣の3人展。 テーマに沿っているのは木下の絵画。 老いと病を鉛筆で描いているの。 現代人の多くはこの両方から逃れられないわ。 欲望や希望から離れて今この世に生きていること、それだけで素晴らしいことだ!と、ちからを与えてくれる作品だった。
菱山は網戸用の網を切り貼りして人形を作っているけど、細かい表情が出せないのですべて同じ顔に見えてしまう。 これでは直ぐに飽きてしまうわ。 大巻も光を鏡に反射させ壁に投影した抽象的機械的な作品ね。
後者2人の作品は「いきるちから」と繋がっていないようにみえる。 人の活動はすべていきるちからに係わるから、今回は抽象的で安易な展示会名だとおもうわ。 しかし毛色の違ったこの3人を一つのテーマ名でまとめるのは至難の業かも。