■建築家白井晟一、精神と空間

■パナソニック電工汐留ミュージアム,2011.1.8-3.27
■松濤美術館や飯倉のノアビルが白井の作品だと知り驚き納得しました。 ノアビルは異様な姿です。 ですから隣のソビエト大使館の警備の物々しさと共に忘れられない建物になります。
広島へ旅行した時、資料館の無機質な建物に違和感を覚えた記憶があります。 今回展示の原爆堂計画を見て違った良さを想像できました。 善照寺は屋根のひさしが長いにもかかわらず一つの塊のようにみえて白井の傑作に依存はありません。
どれもどっしりした建物ですが何か微妙なズレがあります。 哲学や書にはまり込んだため建物に異質な言葉をそのまま挿入したためではないでしょうか。
作品の全てに正統を進みたいが進められない拘りがあり、その差異が窓、取っ手、敷石、備品など細部に微妙に現れているところが面白いとおもいます。 ところで松下電工の初期住宅もひさしが長かったのも白井と関係あったのですかね。
*館サイト、https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/11/index.html