■かがやきの瞬間

■東京都立写真美術館,2010.12.11-11.2.6
■この館は常設展がない。 今回もスナップショットで2展が開催されているが一つは常設展のようなものだ。
そのひとつに当たる収蔵品展ではマーティン・ムンカッチの心地良い風が観る者にも感じさせる写真が素晴らしい。
臼井薫の1950年代の子供達の屈託のない風景、ポール・フスコのケネディの遺体をNYからワシントンへ列車で移動させる時の車窓からみえる人々の写真。 この2点は心に残る。
深瀬昌久のNY・ケネディ空港をみると、見知らぬ国への一人旅で空港に到着した時のあの不安が甦ってしまった。
もう一つの新進作家展では中村ハルコの「光の音」が一番である。 作品内の人々と心を通じ合えたような気持ちになれる不思議な力がある。 そして色と光の感性の良さは抜群だ。 年末の忙しい時期だったが以上の写真家に会えて満足である。