■私たちのエコロジー、地球という惑星を生きるために ■さわひらき ■地主麻衣子

■森美術館,2023.10.18-2024.3.31
■「環境危機に現代アートはどう向き合うのか?」。 会場は「全ては繋がっている」「土に還る」「大いなる加速」「未来は私たちの中にある」の4章でまとめている。
具体物をアートに変換、過去との比較や回帰、将来の方向性を示唆、などなど多彩です。 環境に無関係にみえる作品もある。
その中で2章「土に還る」は日本の環境問題を扱っていて政治的です。 米国核実験で被災した第五福竜丸事件やチッソ水俣病事件、1970年前後の排気ガス、これら放射能や薬品、大気汚染への告発作品は先鋭的です。
そして映像の力は強い。 20作品くらいあったが、長中編(20分前後)は次の4本を選ぶ。 「時の矢」(エミリヤ・シュカルヌリーテ)、「ナイト・コロニー」(アピチャッポン・ウィーラセタクン)、「制御された炎」(ジュリアン・シャリエール)、「人と神と泥について」(アリ・シェリ)。
上記では「人と神と泥について」がいいですね。 ナイル川近郊で昔ながらのレンガ造りを撮影した作品でマッタリ感があり心身が緩みました。 このような風景はなくなる運命ですか?
この展示会は環境抜きで先ずは素直に観たほうがよい。 あとからナルホドと環境に連携できれば尚よいでしょう。
NAMコレクション「さわひらき」の会場はテレビ画面で数作品を上映していた。 多くは以前観たものです。 NAMプロジェクトでは地主麻衣子の「空耳」が展示されていました。