■特別展ポンペイ

■東京国立博物館,2022.1.14-4.3
■住居を具体的に再現しているところが今回の見所ね。 それは「ファウヌスの家」「竪琴奏者の家」「悲劇詩人の家」の3軒なの。 家の見取り図をみると部屋数が20から30もある。 裕福な家庭らしい。
住居の壁や床そして絵画や装飾品の色と形に囲まれていると喜びが迫ってくる。 フレスコ画の霞んでしまった青緑や赤茶の(漫画のような)写実的な動植物を見ていると心が落ち着く。 モザイク画も同じように多くの自然界を描いている。 馴染みの魚介類が多いのも身近に感じる。
「イセエビとタコの戦い」などはタイトルが美味しそう。 この動植物や魚介類を材料にして、数々の料理道具、例えば保温器や湯沸かし器、大きな壺などから新鮮な料理が想像できる。 ポンペイの上流層の日常生活がみえてくるわね。
でも市民生活はよく分からない。 奴隷の出世物語を含め中・上流層に近づくことができたと解説にあるが本当かしら? 人口1万人で600軒の店や工房と公共施設、例えば浴場、劇場、闘技場、下水道などから想像するしかない。 パン屋が30軒あったこともね。 台所が粗末なことから外食やテイクアウトも多かったようね。 たぶん江戸時代の落ち着いていた頃の江戸庶民の生活に似ていたような気がする。
ポンペイ展は過去に何回か観ているが、いつも新鮮な観後感がある。 「2000年前にタイムスリップできる空間演出を・・」とあったが「そこにいた」気分を今回も持てた。 楽しかったわよ。
*ナポリ国立考古学博物館主催
*「ブログ検索🔎」に入れる語句は、ポンペイ  ・・検索結果は3展.