■楳図かずお大美術展

■東京シティービュー,2022.1.28-3.25
■「楳図かずお27年ぶりの新作」! 作品名は「ZOKUーSINGO 小さなロボット シンゴ美術館」。 101枚の絵画がズラリと並んでいる。 漫画ではなく絵画と言ってよい。 ・・横尾忠則を思い出してしまった。 二人は生まれも同じ1936年。 漫画家と画家の違いはあるが深層のどこかで繋がっているように感じます。
「わたしは真悟」の続編らしい。 さとるとまりん、二台のロボットが人間に生まれ変わろうとする話のようです。 前半はリズムがあり冴えた流れで引き込まれます。 しかし後半はロボット類の大進化と戦争の勃発そして人類は天上へ避難・・。 詰め込みすぎですね。 作者は急ぎ過ぎたのでしょう。 そして世界を広く耕し過ぎた。 このため作品が完結したのかどうか定かではありません。
ロボットが人間に近づくのは20世紀の見方です。 「ブレードランナー」を含め多くの作品がこれです。 しかし21世紀は人間がロボットに近づいていく時代でしょう。 人体の一部がアンドロイド化しロボット化していく・・。 やはり人間は<死>、それに<老>や<病>を避けたい。 自己の意識が繋がれば良しとするところまで行ってしまう気がする。 加えて20世紀的<愛>も案じなければいけない。 このようなことを考えながら新作をみてきました。 いやー、21世紀は忙しくなりそうですね。 作者が後半に急いだのも分かります。