■ミロ展、日本を夢みて

■Bunkamura・ミュージアム,2022.2.11-4.17
■油絵はなかなか見応えがあります。 コクがある。 テンペラ「花と蝶」もみえる。 横浜美術館所蔵で私が一番好きな作品です。 1917年の油彩「シウラナ村」では浮世絵の影響が解説されている。 すべてが日本に繋がっている展示会ですね。 ミロがシュルレアリストに会わずに以後も油絵を描いていたら別の意味で面白かったはず。 初章ではミロの油絵に感動しました。
次章からはミロの抽象へ進んでいく。 彼は日本の自然観、木々や草花そして身近な動物を見る目に憧れたようです。 これに書道や民芸が肉付けされ、誰でも楽しめる抽象画になり、日本経済の上昇期と合致して素直に日本に受け入れられたのでしょう。 「祝毎日」(1966年)も書道風抽象画のためスンナリ納まる。 他の作品をみても書道の影響が大きい。 揮毫での身体の振動つまりリズムを作品に取り入れようとしている。 「見るミロを見る、見るミロを見ろ・・」。 瀧口修造です。 ここまで日本の文化や人間関係に接近した画家は珍しい。