■ヨコハマトリエンナーレ2014-華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある-

■横浜美術館+新港ピア,2014.8.1-11.3
広場にデルボアの「トレーラ」が置いてあります。 キリスト教ホラー映画に出てきそうな車です。 神経質なデザインと鉄の錆がいいですね。 これをみてエッフェル塔と東京タワーの違いを考えてしまいました。
出だしは地味な作品ばかりです。 夏休みの子供たちには少しガッカリでしょう。 会場が広いせいで感じられませんが、量があります。 しかも派手な作品が少ない。 直ぐに忘れ去られそうです。 
しかし大谷芳久コレクションは違います。 有名人たちが戦争賛歌をこれだけ世間に公開するのも異様ですね。 生死の状況次第で変わるのはしょうがないですが考えさせられます。  
「芸術家はいきなり社会や宇宙と闘い始め、・・やがて忘却の旅人になる・・」、「子供は自身を主人公にした活劇やロマンスを空想するが、・・芸術家は子供時代に棲み続ける隠者である・・」とディレクタ森村泰昌は言っている。 会場には「忘却の海」が現前しています。
館バスで新港ピアに向かいました。 A・ザタリ「彼女に+彼に」、 H・ユンチャン「タンカー解体労働者」、Y・コビール「縫製工場労働者」などの映像作品が忘却の海に漂わせてくれました。
*主催者サイト、http://www.yokohamatriennale.jp/2014/