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4月, 2014の投稿を表示しています

■こども展-名画にみるこどもと画家の絆-

■ 森アーツセンターギャラリ,2014.4.19 ■18世紀に子供の発見があった。 でも多くは大人の目をしているわ。 上流階級の子供が多い為かしら? C・レヴィ=ストロースには驚き! 小さいころから聡明な感じね。 「教室にて、・・」は生徒が生き生きと描かれていて気に入ったわよ。 子供を見ていたらF・トリュフォーの映画を思い出してしまった。 オランジュリー展を流派別に再構成したようだけど、20万人動員ならそのままを展示してほしかったわね。 子供と流派は無関係だもの。 でもオランジュリーらしい企画で楽しかったわ。 さすがルーヴルの逃げ場に位置するだけのことはあるわ。 *主催者サイト、 http://www.ntv.co.jp/kodomo/

■洋画家たちの青春-白馬会から光風会へ-  ■光風会展-第100回記念-

■東京ステーションギャラリ,2014.3.21-5.6 ■ 光風会の歴史を知るのは初めてだ。 100回展記念展である。 当時の洋画家たちは今とは桁違いに少ない情報量を噛み砕き消化しながら作品を作ったのだろう。 画家の個性というか不安や疑問も絵から感じ取れる。 新美で第100回展が開催されている。 「特別の主張とか抱負と云う看板はありません・・」。 この緩い設立趣意が100年間続いている理由なのかな? *主催者サイト、 http://kofu-kai.jp/100/index.html ■ 光風会展-第100回記念- ■国立新美術 館,2014.4.16-29 ■ ということで東京駅からブラブラ・・、二重橋から地下鉄に乗り乃木坂へ。 1000点を越える作品をバッと観る。 受賞作品の数十点はなるほど上手いようにみえる。 1000点の中にはこれは下手だ!というのも2割はある。 しかしこれだけの数をみていると自分の好みがわかってくる。 上手い下手ではなく好きだと思うものしか見なくなる。 会場を出ると疲れだけが残った感じだ。 *主催者サイト、 http://kofu-kai.jp/

■フランス印象派の陶磁器1866-1886

■汐留ミュージアム,2014.4.5-6.22 ■ コッテリした皿ですね。 料理の味は落ちるはずです。 やはり花瓶や壺の多い理由がわかります。 絵を一面にするので花瓶が長方形とはやり過ぎですね。 気に入った作品群は印象派ではありませんが、「花とリボン」シリーズです。 アビランド社の歴史と製品の流れがよくわかる展示会です。 絵画やテーブルなど細かいところまで行き届いていましたね。 得られた知識や情報が身体に染みわたっていく感じがしました。 *館サイト、 http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/140405/

■幸福はぼくを見つけてくれるかな?  ■船越保武、長崎26殉教者未発表デッサン  ■三井淑香展

■東京オペラシティアートギャラリ,2014.4.19-6.29 ■ 入口でネーム・アナウンサーが観客の名前を大声で呼んでくれるの。 ビックリ! 出展の半分が映像作品。 モノは限界が見えてしまう時代なのかしら? しかもコンピュータを付加すると巷に溢れる商品が際立ってしまう。 映像作品は他人の時間を持っているの。 観客は余裕を持って美術館へ行く必要があるわね。 「コンティニュイティ」は上演が40分。 二人目の息子で退場したけど面白かったから残念。 事前に作品情報の把握が必要かもね。 案だけど、会場でユーザIDを発行してその日はインターネットで映像作品を見れるようにしてほしいわ。 *館サイト、 https://www.operacity.jp/ag/exh163/ ■ 船越保武,長崎26殉教者未発表デッサン ■ 船越のデッサンは力強い。 力強さの中に希望や不安が漂っているの。 これを彫刻にすると穏やかな海をみている感じね。 でも弱々しくなりすぎている。 この差はどこから来るのかしら。 彫刻は時間をかけるから心が安定し過ぎてしまうのよ、多分。 *館サイト、 https://www.operacity.jp/ag/exh164.php ■ 三井淑香展 ■ これは面白い。 ファッションを創造しているようにもみえる。 このような作品を描ける性格の人って必ず近くにいるじゃない。 実際は描かないけど。 ついに描いてしまったの!?っていう感じね。 今回は三つの展示すべてが楽しかったわ。 *館サイト、 https://www.operacity.jp/ag/exh165.php

■オランダ・ハーグ派展、近代自然主義絵画の成立

■損保ジャパン東郷青児美術館,2014.4.19-6.29 ■ ハーグ派の展示会はあまり聞いたことがありません。 この為か場内の説明書がいつもより多い。 バルビゾン派やミレー、ゴッホ、モンドリアン等々との関連解説が一杯です。 もちろんですがオランダ特有の風景が目に付く、水車とか・・。 でも作品の多くに沼地というか干拓地特有の湿度があります。 このため遠くまで見通せる作品の方が気持ちが良いですね。 特に海がみえる作品は海風に変わり湿度から解放されます。 これは!と印象に残った作品はありませんでした。 パッとしません。 ほぼハーグ市立美術館蔵の作品でしたがモンドリアンは初期4枚が出品されていました。 *館サイト、 https://www.sjnk-museum.org/program/past/371.html

■驚くべきリアル  ■MOTアニュアル2014フラグメント-未完のはじまり-  ■MOTコレクション第1部私たちの90年1923-2013、第2部クロニクル1966-拡張する眼

■ 東京都現代美術館,2014.2.15-5.11 ■驚くべきリアル ■「訪問者たち」に出迎えられて嬉しい。 祝祭で感じる死はスペインならではの驚きと親しみがある。 この展示では日常で感じる死が多いのに気がつく。 たとえば「家族」などに。 マイノリティが負の方向に拡散している証拠である。 映像作品は「なだれ込む」と「保安官オイディプス」の2点。 映像は沢山の情報を得られるが想像力が広がらない。 最後に「無邪気な子供」に見送られる。 スペインのリアルの質が変わったことに驚く。 *館サイト、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/musac/ ■MOTアニュアル2014フラグメント-未完のはじまり- ■6人(組)の若手作家の展示会。 福田尚代の「本」と林中野コンビの「パラモデル」は過去に何回か観たことがある。 高田双生児の小作品は日本的な面白さがある。 盆栽のようだ。 宮永亮の「WAVY]は日本の風景を凝縮している。 吉田夏奈の柱は地球史の記憶を持っている。 このような建築に出会いたい。 青田真也のボトルは表面を削っても生活の匂いが付着している。 日本の風景の断片を集めた展示会である。 思っていた以上に面白かった。 *館サイト、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot2014/ ■MOTコレクション第1部私たちの90年1923-2013,第2部クロニクル1966-拡張する眼- ■一部と二部の繋がりがよくみえない。 タイ作家?の映像もなかなか面白かったが展示会構成を混乱させている。 クロニクル1966も寄せ集めの感がある。 寺山修司や三島由紀夫と並ぶ横尾忠則の写真、「他人の顔」を撮影中の磯崎新や武満徹、粟津潔のなどの写真が記憶に残ったくらいである。 小島信明の作品の保管方法や費用などを心配してしまった。 *館サイト、 https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-9019232013-1966/

■ポルディ・ペッツォーリ美術館-華麗なる貴族コレクション-

■BUNKAMURAザミュージアム、2014.4.4-5.25 ■ http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_pezzoli/index.html ■ 地下鉄のドゥオモで降りてガッレリアをブラブラしてからブレラ美術館へ行きます。 その行きか帰りに寄る美術館がここでしょう。 海外旅行は焦るので見落しが多い。 緊張しているからです。 この美術館は入口もわかりづらい。 特に絵画以外の工芸品、甲冑や金工品が多いので余計混乱します。 この緊張と混乱が海外旅行の醍醐味ですが。 「貴婦人の肖像」の空はもっと青いと記憶していました。 今回日本でみたら曇空のようです。 これが醍醐味との差でしょう。 初めてのミラノへ行った時はジーパンをはいて行きました。 しかし町には一人もジーパンをはいている人を見かけません。 驚きです。 ミラノはファッションに五月蝿いのです。 最近では3年前に行きましたがジーパンだらけです。 もはやファッションの街ミラノの面影はありません。 今でもこの面影を保っているのはヴェローナでしょう。 ヴェローナの街を歩いているとまだ鋭さが伝わってきます。 ・・渋谷を歩きながらミラノのことばかり考えてしまいました。

■栄西と建仁寺  ■世紀の日本画(後期)

■東京国立博物館・平成館、2014.3.25-5.18 ■ http://yosai2014.jp/ ■ 「ようさい」と読むのが正解だと知った。 禅宗の展示会は硬い。 一般の人々が登場しないからだろう。 そこが浄土系とは違う。 当初は建仁寺が天台と密教を兼修する寺ということも知った。 尖った道元より柔軟性があるようだ。 やはり栄西と言えば茶である。 茶が生活を豊かにしてくれることには毎日感謝している。 絵画は狩野山楽が目に付いた。 これだけの海北友松を観るのは初めてである。 禅宗は文化の最先端を走っていたことがよくわかる。 「大いなる心や」を持っていたからこそだろう。 ■ 世紀の日本画(後期) ■東京都美術館、2013.3.1-4.1 ■ http://www.nichibisai.jp/ ■ 前期(*1) の続きである。 総入れ替えと聞いている。 十分堪能できた。 今回はしかし初めての作品で気に入ったのが無かった。 強いて挙げれば下田義寛「ペルシャ門」、吉村誠司「硝子を透して」かな。 「幻想の世界」の章は日本の絵画史に似合っているのかもしれない。 *1、 http://ngswty.blogspot.jp/2014/02/blog-post_20.html

■101年目のロバート・キャパ

■東京都写真美術館,2014.3.22-5.11 ■ 「 ロバートキャパ、ゲルダタロー二人の写真家 」 を思い出しちゃった。 二人を平等に並べた面白さがあった。 今回はボブの人柄や性格から作品をみようとしているのかしら? ギャンブル好きは初めて知ったけど。 何時みてもキャパの他者へのコミュニケーションの取り方は素晴らしいとおもう。 今回は主構成から外れた「その他の展示」が面白かったわ。 特にジョン・モリスのインタビュー映像。 ビンテージプリントやNIKON S等のカメラも。 でも横美と比較するちょっと弱い感じがする。 ボブの人柄が良すぎるからよ。  この勝負、横美の勝ち! *美術館、 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2149.html