■五十嵐淳展-状態の構築-

■TOTOギャラリー・間、2011.5.13-7.9
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex110408/index.htm
■北海道の住宅は風除室の採用や雪や凍土対策が必要です。 このため矩形にして木材を多用する。 半透明の合成樹脂の採用や入れ子設計で状態を制御する。 状態の構築とは光・温湿度・コストを意識して心地良い居場所を作ることだと受け取りました。
過酷な自然との距離がユックリと近づいて来るようで住む人の心が落ち着く作品です。 しかし「北海道」から離れると疑問です。 劇場コンペ案をみるとひらめきは良いのですが素材や特定の動きに目を囚われて深さと広がりが見られません。
カタログを見ると「家族四人のための・・」「母と娘のための・・」・・住宅が並びます。 ここまで家族構成を意識する理由がわかりません。 「一人になれる居場所・・」などは犬小屋を地面に埋めたような作品で理解できません。 個別・特殊過ぎます。
北海道の自然が厳し過ぎて「心地良い状態」が狭められてしまった感があります。 次回は個別から普遍をテーマに開催しましょう。