■ヘザウィック・スタジオ展

■東京シティビュー,2023.3.17-6.4
■1994年にロンドンで設立された当スタジオの創設者はトーマス・ヘザウィック(1970年生)です。 名前も作品も初めてですね。 ここでは28プロジェクトを紹介している。
先ずは流体を意識した自動車が置いてある。 次の「上海万博英国館」(2010年)の揺れるアクリル棒や「ロンドン・オリンピック聖火台」(2012年)の開花姿を見ているとベクトルを意識します。  それは「ひとつになる」「みんなとつながる」という力と方向をです。
「職人が作った小さなものに宿る魂に心を踊らせていた」(ヘザウィック子供時代)。 これで職人の彫刻性が見え隠れしていたのですね。 続く「イーストビーチ・カフェ」(2007年)、NYの「ヴェセル」(2019年)も彫刻的です。
さらには記憶や自然を融合させたいようです。 記憶では「バンド金融センター」(2017年)、「ツァイツ・アフリカ現代美術館」(2017年)、「コール・ドロップス・ヤード」(2018年)などなど。
でも自然はパッとしません。 「サウザント・ツリーズ」(2021年)や「麻布台ヒルズ/低層部」(2023年予定)の木々草花は在り来たりです。 単なる鉢植えです。 「海南舞台芸術センター」(2020年)、「グーグル・ベイ・ビュー」(2022年)などの太陽・水・空気の扱い方は巧い。
そして最後に形と動きに着目し椅子や机などに「遊び」を加える。 ・・。 楽しい建築展でした。 映像も10点前後あっったが上映時間は数分のため緊張を維持できた。 隅から隅まで、じっくり観てきました。