■ヨコハマトリエンナーレ2020

■横浜美術館,2020.7.17-10.11
■日時指定のため11時半に入場しました。 でも半日では回り切れなかった。 映像作品が多いからです。 プロット48会場は諦めました。
勝手ながらテーマは原子力とみました。 記憶に残った4作品の為です。 ローザ・バルバ「地球に身を傾ける」の核廃棄物を埋めた敷地を上空から映した作品で原子力と人類は共存できないことを不気味な地形が教えてくれます。 キム・ユンチョル「クロマ」は素粒子まで分解し原子をなんとか無害にしている。 パク・チョンキン「遅れてきた菩薩」はネガ映像のため緊張感があります。 インド核実験や日本の原子力発電に仏教用語を多く使用しているのは何故なのか? ここに釈迦入滅を現代に再現する意味がある。 釈迦の弟子の一人は防護服にガイガーカウンターを身につけている。 火葬では釈迦の灰がまるで<黒い雨>のように降り注ぐ作品です。 作者作名は知りませんが「ビキニ環礁」の米国核実験の影響で島民はいまだ故郷に帰れない。 マーシャル諸島の海と空が何とも美しい。
ところでキャプションが独特ですね。 詩的過ぎて作品にストレートに近づけないのがもどかしい。 ディレクターはコロナのことは話していましたが・・、原子力もそうですが「作品を並び替え、境界を引き直し、泳ぎ回ること」ができる展示会は楽しい。
*2020.8.9追記・・8月8日朝刊記事「核実験・原発事故 写真が伝える被害の実相」写真をみて横浜会場「ビキニ環礁」に映っていたドームが何であるのかが分かりました。 それは「ルニット・ドーム」です。 ルニット島で放射性物質を投棄しコンクリートで固めたものだが、劣化が激しく2019年5月に高レベル放射能に汚染された貝が見つかったようです。