■山沢栄子|私の現代  ■至近距離の宇宙  ■東京、中野正貴写真展

■東京写真美術館,2019.11.12-2020.1.26
□山沢栄子|私の現代
■初めて聞く名前です。 山沢栄子は美術学校日本画科を出てカルフォルニアに渡り油絵を学ぶ。 写真はたまたまアルバイト先で知ったらしい。
抽象絵画のような写真も多く展示されている。 師カネガや米国の流行が背景にあるのかもしれない。 当時はどう見られたのか知りませんが、でも巧いとは言えない。 そして1929年に帰国しています。 戦争中は諏訪に疎開していたようです。 諏訪の人々を撮った写真が生き生きしている。 気に入りました。 新劇女優山本安英もいいですね。 サントリー角などの商業写真も多くある。 「仕事に愛情を持つこと、健康な身体、強気精神力、この三つはとても重要であうる。 この要素なしに仕事を続けることは難しい」。 こう彼女は言っています。 戦争を挟んで写真家としての職業を持っていられたのはこの三つ以外にも必要だったはず。 その苦労は分かりませんが、天晴です。
*館サイト、https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3445.html
□至近距離の宇宙,日本の新進作家vol.16
■タイトルがいいですね。 面白かったのは、井上佐由紀の生まれたての赤ちゃんの目を撮った作品です。 新生児の目は両生類だと感じました。 山椒魚やヤモリなどに近い。 一人ではなく沢山の新生児の目を見て分かることです。 赤ん坊は人類の歴史を背負って生まれてくるのですね。 
*館サイト、https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3447.html
□東京,中野正貴写真展
■誰もいない東京をまじまじと見つめてしまった。 例えば新宿駅南口、銀座通り等々をです。 誰もいない時刻に撮ると聞きました。 ちょと信じられない。 「誰も知らない都市」があるのですね。
*館サイト、https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3612.html