■岡上淑子、沈黙の奇蹟

■東京都庭園美術館,2019.1.26-4.7
■フォトコラージュは楽しい。 でも、まとめて観ると飽きてくる。 幾らでも意味を追うことができるからです。 作者も次々と作品に意味を貼り付けていくことができる。 作る側も観る側も食べ過ぎてしまう。 M・エルンストは飽きないようにコラージュ・ロマンにして解決したのでしょう。 岡上淑子は服装学院出身だけありファション系の作品に見応えがあります。
「コラージュは他人の作品を拝借して鋏と少しばかりの糊で・・」。 彼女はコラージュに後ろめたさを感じていたようです。 途中で写真や日本画へ向かったのもその理由かもしれない。 ところで自分で撮影した写真をコラージュに使うのは自慰のようでつまらない。 他人の作品を切り刻む必要があるということですね。 他者と混ざり合ってデペイズマンの効果が現れる。
*館サイト、https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190126-0407_okanoue.html