■レアンドロ・エルリッヒ展-見ることのリアル-

■森美術館,2017.11.18-18.4.1
■力強いモノで出来た作品群です。 それは真面目さに繋がる。 20世紀が未だ続いているような感じですね。 これこそ肉体を使って「体験することで世界が違ってみえてくる」基盤かもしれない。 あの金沢21世紀美術館の「スイミング・プール」もエルリッヒの作品だと今知りました。
それにしても仕掛けが古い。 鏡を使った「試着室」(2008年)や「建物」(2009年)、窓からみる「失われた庭」(2009年)、他人の家を覗き込む「眺め」(1997年)。 まるで映画監督A・ヒッチコックの撮影現場のようです。
会場を歩いていると50年の落差が感じられる。 この時間差から来る何かこそがエルリッヒがリアルと言っているものかもしれない。 リアルは空間的な言葉だと思っていましたがそこに時間を意識したことは初めてです。
*館サイト、http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/LeandroErlich2017/index.html