■フランス人間国宝展

■東京国立博物館・表慶館,2017.9.12-11.26
■「運慶」の帰りに寄りました。 日本の「人間国宝」にならって作られたフランス版のようです。 メートル・ダールと呼ぶらしい。 技と伝統ならフランスではファッションや革製品しか思い浮かびません。 ワインは無形文化財から外れますか?
会場にジャン・ジレルの天目茶碗が一面に置いてあるのには驚きです。 フランス映画をみていると御飯茶碗でコーヒーを飲む場面が時々あります。 フランス人は天目茶碗でコーヒーを飲むのでしょうか?
クリスティアン・ボネの鼈甲眼鏡フレームはイヴ・サンローランを思い出します。 ル・コルビュジエやオナシスもボネの顧客のようですね。 マリア・カラスもその一人らしいがオナシス経由でしょう。 そしてセルジュ・アモルソの革バックと続きます。 フランスとエジプトの融合がカッコイイ。 ・・。
今回はミッシェル・ウルトーの傘が一番気に入りました。 これをみて日本には傘の展示会がナゼ少ないのか考えてしまいました。 雨が多いから日常化してしまっている? それでは茶碗が説明できない。 作品の多くは日傘にもみえる。 背景には気候風土の違いがあるようです。
フランスのモノへの愛着や感性の歴史が少し見えた感じです。 日本の人間国宝との対象の違いが面白い。 入口にある4画面の映像は作成過程が分かるので必見です。
*館サイト、http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1866