■エゴン・シーレ、死と乙女

■監督:D・ベルナ,出演:N・サーベトラ,M・リーグナ,F・ベヒナ
■Bunkamura・ルシネマ,2017.1.28-3.10(2016年作品)
■垢ぬけた作品にみえる。 人々の生活や街や世間の風景が洗練されていたからよ。 そして異国のモア、妹ゲルティ、運命の女ヴァリ、妻エーディットの輪郭がシンプルだけどクッキリと描かれていた。 この女たちの輪郭がそのままエゴン・シーレを形作っていた。 ここが面白かったところね。
だからシーレの心は直接には読めないの。 彼は作品について一言も話さない。 クリムトが登場する場面でもムニャムニャするだけ。
シーレの人間関係と社会との繋がりを描いているけどシーレと絵を繋げてはいない。 今シーレの絵を前にするとこの映画のシーレとは別世界にみえる。 垢抜けたシーレだったけど、でも素敵だったわよ。
*映画comサイト、https://eiga.com/movie/85783/