■コメ展

■2121デザインサイト,2014.2.28-6.15
地球氷河期やヒマラヤ山脈変動を乗り越え、モンスーン気候に適合するため多年草から一年草へと変身し、しかも水陸両用へ変化しつつ、種子で残る知恵を得て、人間生活との共存関係を選択したイネ!
宮沢賢治の言うセンス・オブ・ワンダーとしてのイネからコメの全体像を見せてくれます。
会場はしかしあの田圃の匂いはありません。 糠や麹の匂いもありません。 しめ飾りの藁の匂いが微かに漂うだけです。 録音のカエルや小大蛇、蝉の鳴き声の田圃の畦道が再現されています。 落差のある展示会です。
しかし会場を後にした時コメについての見方が深くなっていることに気が付きます。 つまり3粒が茶碗一杯の3000粒に増える裏に、気の遠くなるような自然の歴史と人の営みがあったことを考えてしまいます。 
都会人にはインパクトのある企画です。 一粒のコメを見た時に喜びが沸き起こるようになるのです。 センス・オブ・ワンダーを感じるようになります。
*美術館、http://kometen.jp/