■美しき日本の原風景

■山種美術館,2011.6.11-7.24
■川合玉堂の絵は無防備に入っていける。 逆に東山魁夷は途中で構図などを考えてしまう。 これらの意識が邪魔をして面白くない。 奥田元宋は雑音が覆っている感じだ。 彼の脳味噌はシャキッとしていないようだ。 だからつまらない。
第三章の「富士を描く」は拾い物だ。 安田靫彦、小林古径、伊藤深水、奥村土牛の富士がいい。 横山大観はダメ。 彼のは当たり外れが多い。 今回は精神性を強調しすぎている。
日本の風景画は水分を多く含んでいるので、梅雨時の今観ると心も体も水にどっぷりつかっているような感じになる。 ずぶ濡れになるが、水の惑星の住人のような幸福感も訪れる。
*館サイト、http://www.yamatane-museum.jp/exh/doc/110611jp.pdf