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5月, 2025の投稿を表示しています

■LOVEファッション、私を着がえるとき ■愛について ■楊博 Yang・Bo

*以下の□3展を観る. ■東京オペラシティアートギャラリー,2025.4.16-6.22 □LOVEファッション,私を着がえるとき ■作家:ステラ・マッカートニー,山本耀司,ジル・サンダー,ラフ・シモンズ,ジョン・ガリアーノ,アレキサンダー・マックイーン他 ■京都服飾文化研究財団所蔵から130点を展示している。 切り口が感覚的でファッションの海に投げ出されたような会場です。 年代順? でもない。 端から順に眺め歩く。 動植物との関係を論じる「自然に帰りたい」から始まる。 「きれいになりたい」ではC・ディオールなどのオートクチュールを集め、「ありのままでいたい」はH・ラングの下着ファッション、「自然になりたい」ではオペラ「オーランドー」を紹介、「我を忘れたい」の高揚感溢れる作品で閉じる。 川久保玲がまとまっていましね。 コム・デ・ギャルソンで1997年、2020年を飾っていた。 後者は上記オペラの舞台衣装としてです。 KCIはどういう組織か知らない。 服飾文化と「LOVE」を巧くまとめた展示になっていました。 *京都服飾文化研究財団(KCI)所蔵作品 *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh285/ □愛について,収蔵品展083寺田コレクションより ■作家:加藤清美,オノデラユキ,内田あぐり,時松はるな,四谷シモン,金昭希,加藤ゆわ他 ■1階の「LOVE」の続きのようだが繋がりは見え難い。 有元利夫と有元容子、そろって展示されていたのは初めてでしょうか? 2階のコレクション展はいつも楽しめる。 でも、毎回気に入る作品が違ってくる。 心身の調子によるからです。 今回は開光市の作品が光っていました。 それに智内兄助、落田洋子かな。 *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh/detail.php?id=311 □楊博,YanBo ■作家:楊博 ■雑な描き方だが味があります。 肖像画はデヴィット・ボーイだと直ぐ分かった。 ざっと見て回る。 *美術館、 https://www.operacity.jp/ag/exh/detail.php?id=312

■不易流行 ■鷹野隆大、カスババ ■戦争、ロバート・キャパ

*以下の□3展を観る. ■東京都写真美術館,2025.2.27-6.22 □不易流行 ■作家:石内都,塩崎由美子,大塚千野,片山真理,長野重一,植田正治,山上新平ほか ■松尾芭蕉の言葉の謂れが先ずは目に入る。 作品一覧を一瞥すると予想もつかない章立になっている。 初章の「写された女性たち、初期写真を中心に」から「寄り添う」「移動の時代」「写真からきこえる音」「うつろい、昭和から平成へ」と続く。 そしてインターセクションの章が途中に3回登場する。 1章は「不易」の位置づけか? 次の2章「寄り添う」は作品数の多い塩崎由美子、大塚千野が記憶に残る。 そして3章「移動の時代」は移民や復員が目に付く。 A・スティーグリッツの「三等船室」は風景が強いが、L・ハインの「エリス島」、河野徹「逃れるユダヤ人」、林忠彦「引き上げ(上野駅)」は当時の人々の不安と期待が直接響いてくる。 1960年前後の長野重一「香港」は特殊な歴史背景が重くのしかかる。 4章「写真からきこえる音」。 室内に吊るしてあるカレンダーにはいつも凝視してしまう。 何年何月? 当時、私は何をしていたのか? 写真の中で過去を彷徨い歩く。 5章「うつろい」の田村彰英「湾岸」は東京の昭和残照だ。 インターセクションでは初めの「オノデラユキ」に出鼻をくじかれた。 混乱する。 初めて観る山本綾香の青色の5作品が気に入る。 「赤瀬川原平」は突飛な感じだ。 「不易流行」は扱いやすい言葉である。 いくらでも操作できるが、各章名に収束していく流れも感じられた。 しかし今回のように多くの作家を登場させる展示はスタッフも苦労しているのが分かる。 *美術館、 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-5069.html □高野隆大,カスババ-この日常を生きのびるために- ■作家:大野隆大 ■「不易流行」と同じで方向性の無い展示だ。 「何も撮るものがない」「最高に退屈」と作者も言っている。 「カスババ」とは滓(カス)のような場所を指すらしい。 日常は滓で溢れている。 でないと気が狂ってしまう。 人生は日常でできているから。  *美術館、 https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4826.html □戦争,ロバート・キャパ ■作家:...

■西洋絵画、どこから見るか? ■鴨治晃次展、不必要な物で全体が混乱しないように

*以下の□2展を観る. □西洋絵画,どこから見るか?-ルネサンスから印象派まで- ■作家:ジョルジョーネ,フアン・サンチェス・コターン,ベルナルド・ベロッド,ユベール・ロベール,ベルナルディーノ・ルイーニ他 ■国立西洋美術館,2025.3.11-6.8 ■ゴールデンウィークの平日に行ったが混んでいました。 やはり上野は避けるべきでしたね。 「どこから見るか?」のヒントらしき言葉が貼ってある。 でも、軽く無視する。 それより「ルネサンスから印象派まで」、美術600年の流れを辿れたのが嬉しい。 ・・ゴシックが終わりイタリアルネサンスで幕が開き、北方ルネサンスも、そしてバロックへ、18世紀ロココを経て、新古典主義は?、19世紀印象派で幕が下りる・・。 先ずはゴシックのジョットから始まる。 ジョルジョーネと聞くと(いつも)林達夫の嵐の謎を思い出してしまう。 大好きな劇的画家エル・グレコも久しぶり。 スルバランで静物画を外したのは話題のサンチェス・コターンを目立たせる為でしょうか? 紐で吊るされた春キャベツ?が美味しそう。 そしてルーベンスよりヨルダーンスの「ソドムを去るロトとその家族」の輝く作品が気に入る。 静物画ではヘーム「果物籠のある静物」もです。 ユベール・ロベールは2枚。 よく知らないソローリャで締めるのはスペインに敬意を表したからでしょう。 サンディエゴ美術館の特長が出ていました。 西洋美術館が後ろでどっしり構え、サンディエゴ美術館を前面に出した展示です。 両館のコラボは成功したと言えます。 *美術館、 https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2025dokomiru.html □鴨治晃次展,不必要なもので全体が混乱しないように ■作家:鴨治晃次 ■ワタリウム美術館,2025.4.8-6.22 ■銀座線で上野から乗り換え無しのため当館を選ぶ。 こちらは空いていました。 会場で出会った観客は5人もいない。 鴨治晃次(かもじこうじ)は初めて聞く画家です。 現在もポーランドを拠点に活動を続けているらしい。 彼は1959年にポーランドへ向かった。 驚くべき決心です。 戦争の傷跡がギラギラしていた頃ですから。 ポーランドといえばアンジェイ・ワイダとロマン・ポランスキーが先ずは浮かぶ。 同時代の「灰とダイヤモンド」と「水...