■池大雅、陽光の山水

■出光美術館,2024.2.10-3.24
■「万巻の書を読み万里の路を行く」。 「瀟湘勝概図屏風」の岩の形、葉の移ろい、時雨の動き、どれも温かみある空気を通して伝わってきます。 抽象画へのベクトルも感じられて面白い。 富士山や浅間山の真景図をみていると旅好きがわかる。 独特な点描葉は日本の広葉樹林の優しさを鮮やかに表している。 「東山清音帖」は扇の形が大雅をより自由にさせている。 文字も絵の一部でしょう。 楽しんで描いている彼の姿が目に見えます。
憧れの中国への想像力が次第に膨らんでいったようですね。 「十二カ月離合山水図屏風」の背景の冬山はモコモコし過ぎて恐ろしいくらいです。 自由に動き回っていた頃は妄想が抑えられていたのかもしれない、四季のメリハリは効いているが。
生誕300年記念展の池大雅を久しぶりに楽しんできました。