■モンドリアン展、純粋な絵画をもとめて

■SOMPO美術館,2021.3.23-6.6
■モンドリアンの全体像を知ることができた。 会場構成は、ハーグ派様式→象徴主義・神智学傾倒→キュビズム影響→コンポジションの流れかな?
特に初期作品の風景画40点が充実していたようにみえる。 作者の考え抜いた痕跡が風景に現れていて久しぶりに見応えを感じたわよ。 後半はモンドリアンが唱えた「新造形主義」を雑誌「デ・ステイル」で展開したことが述べられているの。 「コンポジション」は過去の表現を積み重ねてできていると思う。
メンバーが要素主義を提唱した時にステイルから彼は脱退したのも頷けるわね。 斜線だけの問題ではなかったはず。 でも年を追うごとに作品に多くを詰め込み過ぎてしまった。 未来を詰め込もうとした初期風景画が過去を詰め込んだ後期抽象画より面白い理由がこれね。 
会場は若い人が多かったけど美術系学生かしら? ところでキャプションの説明文は読み応えがあったわよ。 的確な言葉で作品と密に繋がっていて刺激的だった。
*生誕150年記念展