■渡辺省亭、欧米を魅了した花鳥画  ■小村雪岱スタイル、江戸の粋から東京モダンへ

*次の□2展を観る.
□渡辺省亭,欧米を魅了した花鳥画
■東京藝術大学・大学美術館,2021.3.27-5.23
■二人の名前は聞いたことがない。 ということで先ずは芸大へ出かけました。
渡辺省亭(せいてい)は美術展や美術団体から距離を置いていたようです。 名前が広がらなかった理由でしょう。 省亭の師匠は菊池容斎。 容斎の指導は書道と写生を徹底したそうです。 「書道は、・・筆の運びが自由自在になる」。 特に動物画にそれが野性味として現れている。 この味が「欧米を魅了した」のかもしれない。 植物画や人物画はそれを抑えていますが。 美人画は一度みたら顔は忘れない。 独特な顔形です。 指形が変わっている。 でもなかなかでした。  単眼鏡は必須。
□小村雪岱スタイル,江戸の粋から東京モダンへ
■三井記念美術館,2021.2.6-4.18
■さて次は、上野から日本橋へ・・。 小村雪岱(せったい)は江戸っ子ですね、生まれは東京っ子ですが。 彼の着座の写真をみても分かります。 肉筆画もあるが木版画・装丁・挿絵・舞台美術など多岐にわたりデザイン分野が得意のようです。 溝口健二監督の美術を担当していたのは古映画ファンとして嬉しい。 それ以上に舞台美術を手掛けたことは演劇ファンとして最高です。 作品はどれもサッパリしている。 コクが無いのはヨクが無かったのでしょう。 省亭とおなじ主流派から外れていたのも理解できます。
*美術館website、三井記念美術館