■千住博ー日本の美を極め、世界の美を拓くー

■そごう美術館,2019.3.2-4.14
■金剛峰寺開創1200年を記念して「茶の間」「囲炉裏の間」に千住博の瀧図と断崖図が奉納される。 会場にはその一部が展示されている。
・・千住博の作品は生き物の匂いがしない。 まるで鉱物のようだ。 ある人は霊魂がみえるというが・・、人によって微妙なところかな。 千住自身が言っている。 「瀧が落ちる水と水の間の暗闇の奥に空海がいる!」と。
金剛峰寺襖の模型が置いてある。 会場でみるより畳の緑と壁の白さが絵に合いそうだ。 彼の作品は明るさを求めるのかもしれない。 軽井沢千住博美術館のビデオが上映されていた。 建築家西沢立衛の設計である。 窓を広く取り室内は白一色である。 西沢も明るい中で千住の絵をみるのが最良と感じたのだろう。
瀧図ではヴェネツィア・ビエンナーレ展の「瀧神Ⅰ・Ⅱ」(2015年)が目立った。 蛍光塗料を塗ってあるので青白く光る。 これなら文句なしに神秘的だ。
初期の作品も展示してある。 多くはどこかギコチナイ。 この中で「終着駅」(1985年)は昔みたことを思い出した。 当時はもちろん千住博は知らない。 ビルシリーズは彼の青春が詰まっているのではないだろうか? 今回も初期の中では一番である。
*高野山金剛峰寺襖絵完成記念
*館サイト、https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/19/senju_hiroshi/