■アルヴァ・アアルトーもうひとつの自然ー

■東京ステーションギャラリー,2019.2.16-4.14
■アルヴァ・アアルトは知りません。 作品も記憶がない。 フィンランドでは有名らしい。
住宅マイレア邸、ルイ・カレ邸の平面図と遠景写真をみても想像できない。 それだけ印象が薄い。 建物上半身の体積のある壁面くらいですか。 それは「多感覚的空間」と呼ぶものかもしれない。 つまり多くの感覚が調和して印象が薄いということです。 それは「融通性のある規格化と再構築」「照明ー合理性と人間性」そして「総合的建築」へと向かったことでもわかります。 
家具も同じように印象は薄い。 それは「よりよいものを毎日の生活に」に現れています。 たとえば「三本足のスツール」は我が家にもあります。 激安家具店で購入したのですが・・。
彼の生きた時代と国が見えないこともある。 でもニューヨーク万博フィンランド館でアアルト夫妻が上映したドキュメンタリー映像(22分、1939年)で少し見えてきました。 これは20世紀初頭のフィンランドの農業、林業、鉱工業に従事する労働者を映したものです。 都市の街並み、市民の日常風景も素晴らしい。 両大戦の混乱はありましたがやはり自然の豊かさが彼の建築を支えているようです。
ところで万博フィンランド館のアアルトが設計したオーロラの壁は圧巻です。 彼は壁面の建築家だと思います。
*ヴィトラ・デザイン・ミュージアム+アルヴァ・アアルト美術館国際巡回展
*館サイト、http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201902_aalto.html