■東京オペラシティアートギャラリー,2018.10.19-12.24 □田根剛,未来の記憶 Digging&Building ■ギャラリー間では「考古学的リサーチの方法論を展開」したけど*1、ここでは「(時間と場所の)記憶を発掘し・掘り下げ・飛躍させる手法を体感的に展示する」と書いてある。 これで模型が大きくなり見応えのある映像が並べられているのね。 先ずは「エストニア国立博物館」の映像が流れていたが吹雪の中の壁面のガラスをみると寒そう! 規模があるけど暖房は効いているかしら? 「古墳スタジアム」は本物の長閑さがある。 スタジアム機能以外はそれで良いかもね。 気に入ったのは「A House for Oiso」と「Todoroki House in Valley」の住宅2点かな。 前者は「・・縄文の竪穴、弥生の高床、中世の掘立小屋、近世の町屋、昭和の邸宅を一つの家にして・・」とギャラリー間には書いてあったけど完成映像をみるとナルホド! 後者の等々力は緑の中の邸宅で1階はガラス、2階は木材(?)の違った組み合わせが新鮮よ。 住宅など小さな作品は組み合わせとしての考古学的アプローチが調和を保っている。 大規模作品はあらゆる記憶が一点に集約されてしまうように見える。 実物をみないと何とも言えないけどね。 会場終わりに全作品が年表形式で表示されているの。 なかでも金森穣演出の「 干渉する次元 」など5作品の舞台美術を担当したのは見過ごしていた。 美術展では「 ポンピドゥー・センター傑作展 」「 フランク・ゲーリー展 」「 新井淳一の布 」など多くの会場構成にも係わっている。 これらは建築と違い脇役として一歩下がっているの。 一見では田根剛と分からないけど言われてみると(建築の)延長としての納得感が持てる。 *1、「 田根剛,未来の記憶 Search&Research 」(ギャラリー間,2018年) *館サイト、 https://www.operacity.jp/ag/exh214/ □異国で描くー収蔵品展,寺田コレクションよりー ■「竜宮」(1996年)にまた出会えて嬉しいわ。 これを含めて西野陽一の作品が7点もある。 鶴を描いた「コンチェルト」(2017年)を除いて他は「竜宮」の延長線に位置している。 この館でよくみる相笠昌義では「緑...