■杉浦邦恵 ーうつくしい実験ー

■東京都写真美術館,2018.7.24-9.24
■「孤」は写真技法を駆使していますが1960年代作者の立ち位置が分かる作品群です。 魚眼レンズの効果がいいですね。 しかし写真から離れて絵画に向かう。 再び写真に戻り「フォトカンヴァス」で写真と絵画を結び付けている。 被写体はニューヨークの橋や高架など現実的です。 次第に絵画を離れ「フォトグラム」を基本にした偶然を取り込みより洗練された写真世界を作っていく。 写真か絵画か迷っているようにもみえました。
技術的には高度かもしれないが、でも写真をみる面白さがありません。 芸術に接する喜びがやって来ない。 「うつくしい実験」とあるように作品を作る過程が大事なのでしょう。 ホールの映像作品をみて実験工学なら映像が似合うと直観しました。 将来は映像作家になること間違いなしです。 うつくしい実験=過程を時間軸に反映できます。
*館サイト、https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3054.html