■パリジェンヌ展、時代を映す女性たち

■世田谷美術館,2018.1.13-4.1
■「パリジェンヌ」とは理想化された概念とあったが、もちろん版画・油彩・衣装・ポストカード・ブロンズ・ポスター・水彩でそれを指し示す対象物が展示されている。 しかし豪華な髪型や衣装からルソー影響下の良母や未亡人までをみていると際限なく広がっていくパリジェンヌに戸惑ってしまう。 サージェントなど数枚でアメリカへの伝播、モリゾやカサットなど数人で芸術への進出を論じるのも強引に感じる。 背景を知らなければ「マルグリット」の髪型はアメリカ・インディアンだろう。 しかも最終章ではパリジェンヌが街中至る所に出没している。 道端の野菜売りの女性の写真まである。 パリジェンヌとは何か?まとめきれないで会場をあとにした。 帰ってから手元の広辞苑で調べると「パリ生まれの女性」とあった。 ・・。 パリジェンヌを理想化したかったようだが千姿万態の女性がパリに溢れるのをみればオノレ・ドーミエも皮肉をいいたくなるだろう。
*展示会サイト、http://paris2017-18.jp/