■石田尚志、渦まく光  ■エロール・ル・カインの魔術展

■石田尚志,渦まく光
■横浜美術館,2015.3.28-5.31
http://yokohama.art.museum/special/2014/ishidatakashi/
■石田尚志は音楽、身体、物質を絵画映像に取り込んでいく「越境のアーティスト」なのね? 漫画の手法を取り入れた「絵巻」を基本にして、音楽を重ねたり、彼自身のパフォーマンスや、椅子や机なども対象にしていく・・。
映像作品が30くらいあったかしら? 上演時間の多くは5分前後。 時間と労力をかけている手作りの面白さはある。 でもこの短い上演時間でも飽きてしまうの。 バッハの音楽を絵巻に重ねるのは20世紀前半の実験映画を見ているようだし、パフォーマンスもポロックを思い出しちゃった。 そして椅子や窓を使った室内作品は3D映像やプロジェクションマッピングをね。
「海の壁」(2007年作)が入口に展示されてあったけどこの時代は越境できていた。 その後は「海」を越えるモノを探せなかった。 身体やオブジェも試行中で映像との新しい関係は未決にみえる。 越境できていないから「再現」に留まり観ていても飽きてしまうのね。 映像=コンピュータの完全等号も迫る今、これからどうする?
■エロール・ル・カインの魔術展
■そごう美術館,2015.4.25-5.17
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/15/errole/index.html
■帰りは横浜駅で寄り道。 1941年生まれのカインは15歳で映像作家になり27歳で絵本作家の肩書も得たらしい。 早熟ね。 会場は絵本や映像の原画が一杯。 童話数は50はあった。 物語ごとに粗筋と原画に数行の説明が付いているの。 数枚の絵をみて物語の流れを想像しなければいけない仕組みよ。 これが結構面白い。 多くは知らない童話だけど全作品を読んでしまったわ。