■竹内栖鳳展

山種美術館,2012.9.29-11.25
「百騒一睡」の雀のふっくらとした羽毛や「虎獅子図」の虎の針があるけど暖かみのある毛感は栖鳳の生き生きとした生物の捉え方なのね。 でも彼は歳を取るほど皮膚はノッペラボウになっていくの。 昆虫は多くなるし「雄風」の虎の毛並はみえない。
多くの画家は60歳を過ぎると感性が格段に劣ってくるから作品がつまらなくなるわね。 でも栖鳳は毛感を逐次変えていった。 生き物を描く戦略があってこれを乗り越えたの。 この戦略で京都画壇を牽引できたし弟子を沢山作れたではないのかしら?
それにしても美人画はイマイチね。 弟子の上村松園を前に描きづらかったのよ、きっと。