■フェリーチェ・ベアトの東洋

■東京都写真美術館
■建物の壁の文様に目が釘付けになります。 写されている細かな部分まで当時の時間を持ったまま止まっているようです。
二昔前の1860年代のインドや中国は微かな懐かしさもあります。 20世紀後半に日本人がインドや中国へ旅行した時、そこでみたのは19世紀の建物でした。 残念ですがソビエト崩壊前後にその19世紀の風景は取り壊されてしまい今は見ることができません。
香港や江戸のパノラマ写真はやはり圧巻です。 視野の広さ=量が質に転化するからでしょう。 そして朝鮮とビルマへ彼は足を延ばしています。 これでアジアの全てを俯瞰できたはずです。 今のマンダレー王宮などはハリボテの建物しか残っていません。
ベアトの写真をまとめて観たのは今回が初めてです。 やはり量が質に転化するだけの作品量を観る必要があると確信した展示会でした。
*館サイト、http://syabi.com/upload/3/1538/beato.pdf