■宇野亞喜良展 ■難波田史男、没後50年 ■大城夏紀

■作家:宇野亞喜良,難波田史男,大城夏紀
■オペラシティーアートギャラリー,2024.4.11-6.16
*以下の□3展を観る.
□宇野亞喜良展
■宇野亞喜良の描く少女のイラストは神秘性がある。 ここに理性的なエロティズムが加わる。 寺山修司の演劇ポスターや流行雑誌の挿絵もこの方向を崩さない。 近頃は作品に出会っていません。 この展示会で彼の全体像を知ることができました。
宇野を調べると、日本のイラストレーターやグラフィックデザイナーの殆どが関係しあっていたことが分かる。 1960年代の喧騒が伝わってきます。
しかし彼は影が薄い。 その理由がインタビュー映像を見て分かりました。 「一般人を意識していない」「前衛ではない」。 企業人として仕事をしていた為でしょう。 そして<日常の女性>を<非日常の女性>に進化させた。 企業広告時代のプロ意識をそのまま維持しながら作品を作り続けていった。 イラストレーター名誉職人ですね。
□特別展示没後50年難波田史男
■難波田史男の履歴をみて驚く。 瀬戸内海でフェリーから転落死、とある。 享年32歳。 夕焼色の連作「題名不詳」(1963年)が気に入りました。
□大城夏紀
■これは楽しい。 春に包まれた贈答品です。