■セレンディピティ ■本橋成一とロベール・ドアノー ■田沼武能、人間賛歌

*下記□3展を観る.
■東京都写真美術館,2023.4.7-9.24
□「セレンディピティ」とは「・・予期しない発見をする」という意味らしい。 作家は予期しない写真は撮らないはずです。 気に入った作家は牛場茂雄、吉野恵理香、島尾伸三、竹内正史。 観客からみて、予期しないことが予期されています。
□「本橋成一とロベール・ドアノー」二人の作品群が交互に並べられている。 二人の年齢差は30年。 この差が見えないのが面白い。 つまり二人は同世代、ではなく同時代人でしょう。 炭鉱も、サーカスも、パリと上野も、レ・アール市場と築地市場も、サン・ソヴァンとチェチェルスクも、喜怒哀楽を愛する方向が同じです。 終章、「新しき物語へ」で二人は離れてしまった? 現代住宅風景と沖縄与那国島や真木共同働学舎は切り口が違う。 すべて似てしまったらツマラナイ? そして1980年代がもはや歴史にみえてしまった。 本橋がドアノーに引っ張られた為かもしれません。
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、ロベール・ドアノー ・・検索結果は4展.
□「田沼武能、人間賛歌」は「戦後の子どもたち」から始まる。 田沼は1929年生まれで終戦時は16歳です。 彼の1950年代作品群「戦後の子どもたち」に迫力があるのは彼が敗戦を体験したからでしょう。 直前に観た本橋成一の終戦はドアノーに預けたことで乗り越えた。 次章「人間万歳」は戦後の子どもたちが成長した世界を撮っている。 地球規模の人間賛歌ですね。 一転して3章「ふるさと武蔵野」は市民の生活が武蔵野に溶け込んでいる。 ダイナミックな三段跳びでした。
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、田沼武能 ・・検索結果は3展.