■ボッティチェリ展  ■新鋭美術家2016、都美セレクション

■東京都美術館,2016.1.16-4.3
■うーん、なかなかの展示ね。 師匠のフィリッポ・リッピと弟子でライバルになるフィリッピーノ・リッピにサンドイッチされているボッティチェリの展示順序は上手く考えられている。 ボッティチェリが立体的に浮かび上がってくるの。
今回の作品では1480年前半(30歳後半)が一番かな。 それは「美しきシモネッタ」「書物の聖母」「胸に手をあてた若い男」の頃よ。 「シモネッタ」をみていると両目のシモネッタも見たくなるわね。 もう1枚描いて欲しかったわ。 
そしてこれだけのフィリッポ親子の絵をみるのは初めてかも。 ボッティチェリの後にフィリッピーノをみるとホッとする感じね。 それはボッティチェリが理性的すぎるからだとおもう。 「聖母子と洗礼者ヨハネと天使」などをみてもライバルと言われていたのが納得できる。
サヴォナローラの影響に染まり「虚飾の焼却」でルネサンスが萎んでしまったのは残念ね。 今年は展示会にあまり行ってないけど近頃では一番の出来だった。 日伊国交樹立150周年記念展。
*展示会サイト、http://botticelli.jp/
■新鋭美術家2016-都美セレクション-
■ボッティチェリ展のついで寄ってみたの。 気に入ったのは武田司の作品かな。 錆漆は初めてかもしれない。 これに螺鈿、蒔絵を組み合わせた日本画は面白い。 戸田麻子と森美樹は女の両極端を描いていて心に残る。 西村大喜の大理石は植物の形を真似ているせいか生物的な親近感が現れているわね。
*館サイト、http://www.tobikan.jp/exhibition/h27_newwave.html