■パスキン展-生誕130年、エコール・ド・パリの貴公子-

■汐留ミュージアム,2015.1.17-3.29
■「人間45才を過ぎてはならない。 芸術家であればなおのことだ」と言って自死したパスキン。 アルコール依存で肝臓を悪くし梅毒で鬱病でリュシとの不倫がうまくいかない状況では普通なら説得力がありません。 しかしそこは芸術家、劇的です。
彼の作品の素晴らしさは素描力にあるようです。 これをベースにもやもやとした輪郭線と真珠母色ではたまりません。 これだけのパスキンを一堂に観たのは記憶にありません。 しかしモヤモヤしているせいか枚数があると煙の中にいるようで感動が薄れます。
また硬さのある初期作品や寒いニューヨークを避けたキューバ旅行の作品など彼の全体像を初めて知りました。 モンパルナスの貴公子と呼ばれていたようですが、このような芸術家はいつの時代でも興奮させられますね。
*館サイト、https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/15/150117/index.html