■オディロン・ルドン、光の夢・影の輝き ■松山智一展
*下記の□2展を観る.
□オディロン・ルドン,光の夢・影の輝き
■作家:オディロン・ルドン,ジャン=レオン・ジェローム,ロドルフ・ブレスダン
■汐留美術館,2025.4.12-6.22■ルドン展は5年に一度は東京で開催されている。 今年は間隔から良い年かもしれない。 それでも画家としては多い方ですね。 岐阜県美術館収蔵の作品を中心にした展です。 これも過去から多い。 でも気にならない。 またこの館は狭い。 小品の多いルドンには最適です。
作品の多くに文学からの影響が感じられる。 絵画的感動が少ない理由です、特に黒の時代は。 色の時代に入り文学や神話・宗教から離れてみることができるようになる。 眠りや瞑想が増えるのも接近し易い。 久しぶりのルドンを堪能しました。
「日比野克彦×ルドン@フォンフロワド修道院図書室」が上映されていた。 フォンフロワド修道院にはルドンの壁画が飾られている。 この図書室で日比野がゴーグルを掛け現実と仮想が結合した空間でペインティングを楽しんでいく。 彼にとっては時空を超えてルドンとコラボをしているようになるらしい。 これにAIを追加したらもっと「リアル」になるはず。 面白い時代になりましたね。
□松山智一展
■作家:松山智一,三宅一生
■麻布台ヒルズギャラリー,2025.3.8-5.11
■松山智一をまとめて観るのは初めてです。 カラフルで目が気になってはいたが。 絵画をじっくりみると近世日本画からの引用が多い。 とくに意匠を意識して取り込んでいる。 ギリシャ哲学、キリスト教からも目立つ。 ただし思想まで昇華しているようには思えない。 唯一「スーパーマーケットとギリシャ哲人(題名忘れた)」は社会批判がみえる。 全体は人物を含め半漫画のようです。
「色彩で叫ぶ!」とチラシに書いてあったが大衆受けしそう。 クリスチャン・ラッセンやヒロ・ヤマガタのような画家と同じ位置づけでしょう。
むしろ絵画より彫刻が面白い。 入口にあった「Mother Other」や腰掛ける女性「This is What It Feels Like」は一番です。 車輪のような抽象的な大きな彫刻もいいですね。 やっと松山智一を知ることができた。 今日の収穫です。