■世界報道写真展2019

■東京都写真美術館,2019.6.8-8.4
■交通違反で母親が調べられているのかと勘違いしてしまうような大賞作品だ。 作品の背景まで想像しなくてはならない。 新設の「ストーリー大賞」もこれに沿っている。 作品の裏にある物語まで辿り着く必要がある。 
コーヒーは生豆を自宅で焙煎して飲んでいるが、その生産国の写真があると足が止まってしまう。 会場を見回しても4割近い国(作品)が該当する。 メキシコ、エルサルバトル、グアテマラ、コロンビア、ベネズエラ、イエメン、ペルー、フィリピン、・・。 味を思い出しながら作品をじっくり見る。 これも物語を取り込んだ見方に違いない。 難民問題を解決して旨いコーヒーを作ってもらいたいところだ。
飲食に関連させると環境問題も避けられない。 遺伝子組換大豆用の農薬グリホサートはメキシコの養蜂汚染だけではない。 北米産小麦粉にも多く残留していると聞いている。 パン好き麺好きには気にかかるところだ。
ところでアジアの作品はフィリピンの2点しか選ばれていないことに気が付く。 今アジアは安定しているのだろうか? 変わったところではナイジェリアには双子が多いそうだが、これは初耳。 受賞作二点はどちらも難民を対象にしている。 難民問題と環境破壊は今年も続きそうだ。
*館サイト、https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3437.html