■中山英之、and then

■TOTOギャラリー.間,2019.5.23-8.4
■会場4階は建築作品を上映、3階はその映像に登場した建築資料が展示されています。 先ずは映像をみることですね。 映像の力は強い。 瞬間的に全体を把握できます。 そして細かいところを資料で補う。 先に資料だと映像後に再び資料をみてしまうからです。
中山英之の名前は知らなかった。 でも「O邸」は他展示会で数回見ている。 いま名前と作品が結びつきました。 今回は「建築家の知らない間に時間を過ごしてきた建築のそれからand then」を上映する展示会です。 つまり住人の生活が一緒に映し出されているので建築の素顔が分かる。
それにしても「O邸」は住みずらい様子ですね。 これは分かっていたのですが。 「家と道」は面白い。 2件の建物の間に道を作った作品です。 道を塞いで庭にもなる。 どちらも住人は忙しそうですね。 余裕も感じられません。 これは「2004」にも言えます。
・・理由が分かりました。 たぶん作者は<住と職>を一つにする建築を意識無意識に考えている。 「mitosaya薬草園蒸留所」「弦と弧」では仕事場がある。 後者は美術デザイナーの住居兼仕事場のようです。 忙しさが仕事に吸収され家が活き活きしている。 「家と道」も仕事場らしきものがあったが中途半端でした。
明治時代まで家には働く延長としての場があった。 情報化を向かえて再び住職統合建築を考える時代に入ったのかもしれません。
*館サイト、https://jp.toto.com/gallerma/ex190523/index.htm