■DARK STAR、 H・R・ギーガーの世界

■監督:ベリンダ・サリン,出演:H・R・ギーガー
■東京都写真美術館・ホール,2017.9.9-(2014年作品)
■「エイリアン」の影響が強すぎてギーガーはよく知らない。 顔をジックリ拝んだのもこれが初めてよ。 彼の作品には生物の誕生・生殖・死が見え隠れしている。 彼の絵をみることは永遠の彼方にある生命の根源を探す旅に出るということね。 誕生・生殖・死そして永遠・・、この繰り返しを感じながら生命と向きあうことになる。
「エイリアン」はそれを娯楽的に見せてくれる。 主人公の女はエイリアンを身籠り産み落とす。 人類の恐怖だわ。 でも生物6億年の歴史はそのようなものだったとギーガーは言いたいのかもしれない。 
庭に作った幽霊列車は最高よ。 これをみてギーガーを一層好きになっちゃった。
*作品サイト、http://gigerdarkstar.com/
*2017.9.13追記。 帰ってから「プロメテウス」を借りてきて再度観る。 今日の作品に数場面が映っていたからよ。 ところでアンドロイドのデイヴィッドには死が無い。 デイヴィットは言う、「あなたたちが私の創造主だ・・」と。 これはエイリアン・シリーズの欠点かもね。 でもこれを乗り越えて「エイリアン」が面白いのはH・R・ギーガーの闇に漂う生と死の風景とリドリー・スコットの職人的な腕の良さがあるからだと思う。
*2018.1.20追記。 「エイリアン・コヴェナント」を観たけどこれは酷い。 リドリー・スコットも老いてしまったのね。 エイリアンの描き方も悪かったけどアンドロイドが失敗の原因よ。 バイロン、ワーグナー、キリスト、ミケランジェロ・・。 デヴィッドは新型アンドロイドであるウォルターとは違う。 その違いで彼は西欧2000年の歴史に雁字搦めにさせられてしまった。 「プロメテウス」を乗り越えられなかった。 もはや「ブレードランナー」まで戻らなければ・・。 ところで「ブレードランナー2049」はまだ見ていないの。 先日、監督ドゥニ・ヴィルヌーヴの「メッセージ」をみたけど最悪なのよ。 だからとても心配だわ。