■ルーヴル美術館展-日常を描く、風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄-

■国立新美術館,2015.2.21-6.1
■このようにテーマを絞り込んでもらえると有り難い、特にルーヴルの場合には。 あらためて日本と比較するとそのリアルさに驚く。 15世紀の「物乞いの少年」なら当時の日本ではゴロゴロといたであろう。 貧乏と貧乏人の違いかもれない。 ヨーロッパの風俗画は貧乏人を描いた。 カネを数える作品も多く展示されていたが誰が数えているのかが問題のようだ。 両替商か商売人か召使か乞食か?・・。
16世紀から19世紀のヨーロッパ日常を描くというのは、まさにピケティの「資本収益率r>経済成長率g」を描くことである。 絵画への道徳的・教訓的な意味付けはr側住民の戦略である。
日本の特異性は20世紀まで続く。 戦後日本は貧乏だったが貧乏人は見えなかった。 しかし21世紀は岐路に立つ。 作品は日本の未来を表しているのかもしれない。 ということで流行のピケティの色眼鏡を掛けて会場を観て回った。
*主催者サイト、http://www.ntv.co.jp/louvre2015/