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9月, 2025の投稿を表示しています

■ゴッホ展、家族がつないだ画家の夢 ■つくるよろこび生きるためのDIY

*下記□の2展を観る. ■東京都美術館,2025.9.12-12.21 □ゴッホ展,家族がつないだ画家の夢 ■作家:ジョン・ピーター・ラッセル,オーギュスト・ルベール,アルマン・ギョマン,ポール・ゴーガン,エドゥアール・マネ,フィンセント・ファン・ゴッホ他 ■ゴッホ美術館を見てくれ!、これが全てだ!、そうすれば家族の努力が分かるだろう!、・・そんな声が聞こえてくるような美術展だった。 登場する家族とはゴッホの弟テオ、その妻ヨー、その息子フィンセント・ウィレムの三人。 もちろん、彼らの仕事もゴッホ自身の履歴も、詳しくは解説していない。 展示の日記や手紙も多くはない。 日本ではゴッホは特別扱いだ。 出版物も展示会も数多く開催されている。 だからこそ、ここで深入りする必要はない。 「目の前にある作品に集中してくれ!」。 これがゴッホの展示スタイルなのだ。 ゴッホ以外の作品も多くみることができた。 「家族がつないだ」流れが今も続いているというメッセージなのだろう。 ロートレック、シニャク、ヴュイヤール、ボナール、ピサロ、ドニ、ヴラマンク・・。  小粒な作品ばかりだがゴッホ美術館の方向性が垣間見える。 ゴッホに関する当ブログを読み返してみると、彼の全体象が甦ってきた。 思いがけず、ゴッホを振り返る一日になった。 *美術館、 https://www.tobikan.jp/exhibition/2025_vangogh.html □つくるよろこび生きるためのDIY ■作家:若木くるみ,瀬尾夏美,野口健吾,久村卓,ダンヒル&オブライエン,伊藤聡宏設計考作所,スタジオメガネ建築設計事務所 ■ゴッホ展のついでに入ったが初めは戸惑ってしまった。 焦点が合わない。 東日本大震災での瀬尾夏美の作品から少し合ってきた。 そして野口健吾の都市で生きる「庵の人々」で展示会タイトルと同期できた。 DIY(Do It Yourself)は「目の前の問題を自分自身で解決していくこと」とある。 「生きるため」は分かり易い。 そこに「つくるよろこび」を如何に取り込むか? これが要のようだ。 *美術館、 https://www.tobikan.jp/exhibition/2025_diy.html

■佐藤雅彦展、新しいx(作り方+分かり方) ■コレクション展

*以下の□2展示を観る. ■横浜美術館,2025.6.28-11.3 □佐藤雅彦展 ■「だんご三兄弟」「ピタゴラススイッチ」やテレビコマーシャルは知っていたが、この展示会で作品の<作り方>が見えてきた。 そこに佐藤雅彦の創作力が働いていたのだ。 そう、雑誌ユリイカ先月号も「佐藤雅彦」特集だった。 コラボも功を奏したらしく会場は混んでいた。 ・・佐藤雅彦は広告から入り方法論を確立していく。 「ルール」「トーン」を編み出し「リップシンクロ」「構造」「現地」「小世界」などに適用していく。 「ハッキング手法」や「連載宙吊り広告」などが面白い。 しかし広告から次第に離れることになる。 彼は教育世界を目指しているらしい。 このため新たな手法を取り込んでいく。 先ずは基礎数学や情報処理から、例えばアルゴリズムで現実を「捨象」し世界を再現し、また材料科学を対象の具現化に役立てようとしている。 同時に認知科学に近づき心理や身体を検討する。 これらを融合させ新たな教育材料を創り出していく・・。 会場は子連れ親子が目立った。 作品そのものは子供向けが多い。 しかし内容は大学生向けだろう。 教育者の目を意識する展示内容だ。 もちろん教育を越えて誰でも楽しめる。 *横浜美術館リニューアルオープン記念展 *美術館、 https://yokohama.art.museum/exhibition/202506_satomasahiko/ □コレクション展 ■作家:サルバドール・ダリ,ポール・セザンヌ,奈良原一高,ルネ・マグリット,ロバート・キャパ他 ■横浜美術館は5年ぶりだ。 美術館後方に新しい高層ビルが建っていた。 リニューアルしたらしいが場内は目立った変化は無い。 コレクション展を観る。 館所蔵の絵画と写真が交互に並べてある。 ダリに会うのは久しぶりか・・。 戸田沙也加「沈黙と花」も一室を占めている。 奈良原一高「Blue Yokohama」は嬉しい特集だった。 *美術館、 https://yokohama.art.museum/exhibition/202506_collection/